誠の華
第2章 小姓ってこんな感じなの?
基本、誰も信用などしない俺
組の仲間だろうがそうだ
中に間者が潜んでるとなれば尚更
幹部と局長等以外あまり親しくもなければ信じられないと言ってもいい
勿論麩の向こうの少女も例外ではない
時を渡って来た少女?
信じるに値するには時が短すぎるし、俺の性格上、仕方がない事だ
しかし、その姿、形は厄介だ
行動、言動、その全てが気になって仕方がない
美代と瓜二つと言うのは俺の心を忙しなくする
現に
気付けば唇が触れていた
麩の開く音にゆっくり瞳を開くと息を呑んだ
来いと、部屋に引き返し、睨み付ければ
怯え、背後に下がって行く小さな少女
美代と同じ姿の顔が引き攣る様を見ながら思うのは
何故
そう、何故だった
美代っ.........
俺の...........唯一と決めたたった一人の女
何故お前は...........
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