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誠の華

第2章 小姓ってこんな感じなの?


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「あ、あの............」



あれからおよそ数時間が経った



私の目の前には真剣な表情の男が五人、拳を震わせ対峙していた



要するにこういう事だった........






遡る事数時間前.......




「何を勘違いしてる....」



こう仰ったのは寡黙な男、斎藤さん


「武士として見苦しいぞ!!!」


キャンキャンと真っ赤な顔して吠えたのは鼻血を垂らした平助君


「ヤラシイ事なら混ざりてぇな、パッちゃん!!!」

「おうよ!!!佐助!!!一層の事皆で仲良くっちゅうのも有りだなおい!!!」

歩く下ネタ男達に白い目を向けた所で沖田さんの一言



「駄目です!!!!」


キッと下ネタ男達を睨み付けた後、素早く腕を伸ばして来て



気付いたら沖田さんの腕の中



「脱がすのもピーしてピーにピーするのも駄目です!!!」


卑猥な言葉を連呼する沖田さんだった


白目を剥いて泡を吐く勢いなのをグッと耐え、真っ赤になるのを通り越して頭に血が登る




そこに掛かる斎藤さんの冷ややかな声



「コイツの着流し姿が見るに忍びなかっただけだが......」



斎藤さんの呆れた様な言葉に一同ポカンと間抜けな姿で沈黙した


「着れないと言っていたがまさかあれ程とは.......」



それを聞いてグルンと集まる視線の数々



「着れないんですか?」


と、見下ろされ真っ赤になる私



コクンと頷いた所で



「が、頑張って着たんですけど.......





駄目でした?」



恥ずかしそうに聞いたのに




「駄目だな」


寡黙なこの人は一刀両断





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