テキストサイズ

誠の華

第1章 出会い

そりゃ、女の私より平助君は可愛らしい顔してたけど


ストレートにブスは......胸にグサッと刺さる


ハァーッと息を吐き出した所で私の腰をグッと寄せてきた沖田さん


「心配しなくても優さんは凄く可愛いです」


ニッコリ笑いながら見つめて来る沖田さんに呆気に取られなが「あ、ありがとございます....」と、返した


「出たぁ!!!!総司の天然誑し!!!!」


沖田さんのストレートな言葉は嬉しいけど、犬や猫を可愛いと言うのと同等な気がする

佐助さんの声を聞きながら土方さんがゴホンと咳払いした


私は沖田さんの胸をグイグイと押しやり何とか少しだけ隙間を作ると顔だけ近藤さんに向け言い放った



「あ、あの、私、近藤さんの小姓が良いです」


この中で近藤さんが一番安全な様な気がする


「それが駄目なら、ここじゃない方が....」


取り敢えず此処は危険だと呟くと一斉に響いてきた溜息


「「「「ハァーッ」」」」


何も解ってねぇと言いながら教えてくれた土方さん


「いいかよく聞け、お前みたいなのはな、直ぐに人買いに拐われ女郎屋行きだ。やっすい金で死ぬまで身体を売り続けるつもりか?」


それにお前の知識は驚異だと言っただろうがと眉間の皺を刻み言い放たれた


し、死ぬまで体を売る.....


私が?



まだ、恋もした事が無いのに?



いやだ!!!!



「ひ、土方さん!!!!お願いします、私を此処に置いて下さい。な、何でもします」

切羽詰って言い放った私の言葉にニヤリと笑った土方さん


「今何でもって言ったよな?よぉし、今日からテメェは俺様の見習い小姓だ!!!!扱き使ってやるから覚悟しろ!!!!」


そう言いながら私に手を伸ばして来た土方さん


そんな土方さんの手を払い除け私を抱き締める腕の力を強めた沖田さん


「何言っちゃってるんですか!!!この中で一番の危険人物は土方さんでしょ!!!!一瞬で孕んじゃいます!!!」


それは駄目だと言う沖田さんの言葉に慌てて同意する私


「あ、あの、ひ、土方さん以外で、一番信用できる方の小姓を.....」


自分の貞操の危機に必死になる


部屋の中の人物一人一人に目を向ける


ストーリーメニュー

TOPTOPへ