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この手を離さないで

第6章 第六章 柚希




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現在…。



そうだった。
俺が柚希にしてやれることは、それしかないじゃないか。




さっき帰って来た道をもう一度引き返して俺は彼女のもとに向かった




ピッピッピッ…。
いつもの機械音が部屋に響くー



布団の上にある小さな手をそっと握る。

『柚希、一人にしてごめん。
俺決めたんだ。これからはずっと傍にいるって。
こんなことぐらいしか、出来ねぇけど…。



早く退院してまた手繋いで帰ろうな。』



だからっ…まだ逝かないでくれ柚希…。



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