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乾いた空

第3章 三章





当分、怯える男をじっと見つめていると 僕が戸惑っていると勘違いしたのか



「おい、早くしろよ。何でもいいから息を止めればいいんだよ。」



流石に時間勝負でもあるので、お尻に敷かれたびしょ濡れのクッションをそのまま顔に押し付けたら、始めは縛られた手足をバタバタしていたが、次第に動きが鈍くなり、カクンと全く動きが無くなった。


怯えていた割にはあっけなかった。


でも、手応えを感じたのは確かだった。
先程まで怯えて生きていた人間が顔を塞がれるだけで簡単に死ぬ。


そのときは命とは以外と容易いものだと思っていた。




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