乾いた空
第6章 五章ー2
私は自分の無力さに泣いて謝るしか出来なかった。
何も覚えていない彼女は戸惑いを隠せなかったが、彼女も病気のことで一杯になっていたせいか、少しパニックを起こしていたので、そのまま部屋を後にしてしまった。
どう罵倒されてもしょうがないのに、私はまだ反省していないのだろう。
でも、私はやり残したことがもう1つある。
それは本当の謝罪をすることだ。
生きていたとはいえ、彼女を突き落としたことは何も変わらない。
病院を出て、私は警察へ向かった。
都会の空は乾いた空だった。
終わり
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