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乾いた空

第3章 三章





いや、僕は今までの自分を殺したかっただけと思いたいが、父を殺したのは事実だ。


いつまでも煮え切らない自分と父の亡霊に怯えて暮らすのも嫌だと思うと男の相談は悪くはない。

無関係の人間を殺すのは気が引けるが、そう考えると別に良いと思うようになっていた。

ましてや殆どが死んだ人間を解体するだけのこと。



殆どは……



でも生きた人間なら……















僕はもう既に殺している。




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