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乾いた空

第2章 二章




帰ると、
日本もリーマンショックの煽りを受けたせいか、大きな会社は傾き、そして破綻し、何十万人という社員が路頭に迷う事となっていた。


完璧な父の会社も煽りを受け、少し傾きかけていた。
それを食い止めたいので、大手の取引先令嬢と見合い話を持ちかけて来た。


母は僕が落ち着いたらと言っていたが、早々と孫の話をし初めては勝手に妄想を膨らませていた。


僕は何も興味がなかった。ましてや、結婚も赤ん坊も欲しくないので断り続けては、保護者の要らない大人なので、遠い県に引っ越しては、小さな会社で働いた。



時期を向こうに合わせたせいか、夏本番過ぎたとはいえ、9月の蒸し返しの強い、まだまだ暑い日だった。


家の秋桜が暑さに負けじまいと健気に綺麗に咲いていた。




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