
背中デ愛ヲ、囁キナサイ
第1章 暗闇ノ中デ
僕の豹変ぶりは、彼女の体の強張り方でわかる。
自分でも驚くほど。
今まで彼女を、彼女の体をこんなに雑に扱ったことはない。
彼女の上に覆いかぶさると、「こわい」という彼女の言葉を聞き流して、僕は細い両手首をベッドに埋め込むように抑えつけ、彼女の首に噛み付いた。
君も、あの人とおんなじなの?
「アイシテル」さえも言ってくれないんだね。
「痛い」だって?
僕だって、結構胸が痛いんだ。
自分の痛む部分と同じ位置にある彼女の柔らかい膨らみを、潰れてしまいそうなくらいに強く掴んだ。
