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神籬の内

第1章 荷物

 そこからは住民票からなにから色々と移し、仕事を探してる最中。運命とも偶然とも言える出会いを繁華街でしたことが切っ掛けで、仕事にもありつけるようになる。そこからは住んで二年になるが、先代たってのお願いでこの事務所を引き受けた。
 探偵業というなんでも屋というのは、入った当日に思い知ったのである。よくある浮気調査だとか人探しなどの業務よりも、運び屋・喧嘩屋・ペット探しが本職だと思うほどだ。しかしそれがより晃にとっては日々を楽しく過ごす切っ掛けでもあった。
 そんな日々にのんびりと紅茶を入れてまったりしつつ、嫌いな書類と向き合っていた探偵(仮)は、けたたましく鳴る電話が逃避ぎみだった思考を現実へと引き戻す。慌てて電話を受け取った晃は事務所『古賀』を名乗って出た。

「はい、古賀探偵事務所です」
『はいこんにちは、実は突然の連絡ではあるのですが。お願いがひとつありまして……』

 電話の主は、晃と飲み友達である成海稲穂。性別男だが、超越した容姿をしていると思う。身長は同じぐらいだが、細身で小さかったら絶世の美女と呼ばれていることだろう。いや、男でもこの容姿はものすごい。一応晃もカッコいいと言われる類の顔であるものの…比べること自体が烏滸がましいというレベル差である。しかも稲穂は三つ子で上に兄と姉がいて初めてみた時は、開いた口が閉じなかった。さらにその三つ子の上に姉が一人いて、彼女も息を飲むほどの美女であった。

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