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中毒の処方箋 〜淫らな輪舞曲〜

第13章 飽食の時。佳代(5)

「へえ。元気な夫婦だな」

「困るのよ。私も眠れないし……だから、お願い。先生も泊まりに来て。そして、私たちも激しくしたいの。そうしないと、私、身体が疼いて変になりそうなの」

彼女の声には、明らかな興奮が混じっていた。告白したばかりの彼女が、こんな挑発的なことを言う。私は即座に了承した。

「わかった。今夜行くよ」

夕方、私は佳代の家に向かった。インターホンを押すと、すぐにドアが開いた。佳代は薄手の黒いレースのネグリジェ姿で出迎えてくれた。胸元を強調するデザインから、豊かな谷間が覗いている。後ろから、笑顔の男女が現れた。

「紹介するわ。智子さんと、旦那の健一さん」

智子さんは四十代前半くらいの、スレンダーでスタイルのいい女性。流れる黒髪が何とも艶っぽい印象だった。健一さんは智子さんの10歳年下で、背が高くがっしりした体格の男だった。二人とも愛想よく挨拶してきた。

「お邪魔してます。USJで一日中歩き倒して、もうヘトヘトですよ」

智子さんが笑いながら言った。健一さんも「〇〇さん。すみません、急に泊めてもらって」と頭を下げる。

夕食の席は、酒が進むにつれて、徐々に空気の質を変えていった。

グラスの中で氷がくだけ、琥珀色の液体が揺れるたび、四人のあいだに漂う緊張は、甘く濃密なものへと溶けてゆく。智子さんがまず、意味ありげな笑みを浮かべて口を開いた。

「ねえ、〇〇さん。聞いてはいますが……佳代とは不倫関係ですって?ご家庭のほうは大丈夫なんですか?」

「まあ……そうですね……妻とは別居中ですし……それにこうなるのは私が望んだことなのです」

健一さんもグラスを傾けながら、歯に衣着せぬ口調で続けた。

「正直、お二人のことに興味津々なんです。でも、不倫されてるとはいえ、二人を見てると、まるで仲の良いご夫婦みたいに自然ですよね……でも、別居中なんですね……だから、関係を続けていくには何の支障もない……ってことですね」

私は一瞬、言葉に詰まった。酒の勢いとはいえ、ここまで露骨に問われるとは思わなかった。困惑しながらも、事実を否定する気にはなれなかった。

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