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お題小説第2弾「キミが大好き☆」

第1章 キミが大好き☆

☆☆☆
今日、健斗と約束した場所は、横浜コスモワールド。
大型の観覧車、コスモクロックが目印の小さい遊園地だ。

数日前にそこに行きたいから付き合ってくれと、と言って誘ったのだ。

『いい?お姉ちゃん!』
これも亜美の入れ知恵だ。
『男の子はね、女の子との密室シチュエーションに燃えるものなの!』

コスモクロック…観覧車なら、高校生でも自然と密室になれるというわけだ。
あたしの今日のミッションは、何が何でも健斗とコスモクロックに乗ることにあるわけだ。

コスモクロックを見上げている視線を下に落とすと、
コスモワールドの入口にいる健斗が目に入る。

今日の彼は、ブラックジーンズに白Tシャツ、上に羽織ったちょい紫かかったベージュのジャケットを着ている。

制服の彼もカッコいいが、
私服はまた格別だった。

時間より、早く来てくれたみたいなのも、地味に嬉しい。

少し離れたところで、ゆっくりと深呼吸…
再び亜美の声が頭に響く。

『デートの心得!…男の子はね、身体接触に弱いものよ』
『ベタベタはNG!触りすぎず、離れすぎず、さりげないタッチ』

そうだ、肩に触れる、
さり気ない様子で『待った?』って言おう。

いやいや、『よっ!』の方がいいか?
それとも大胆に目隠しして『だーれだ?』とかか!?

あと、健斗まで3メートル
大丈夫、獲物はまだこっちに気づいていない。
休日で人手が多いのが幸いだ。

ごくりと息を呑む。
集中して…足音を立てずに…

さり気なく、さり気なく、さり気なく…

ブツブツ唱えながら、あたしは忍者のように健斗の背後に忍び寄る。
そして…

よし…捉えた!

すうっと腕を伸ばして…
首をぐいっと締めてしまった。

「うわあああっ!!」
健斗が奇妙な悲鳴を上げる。
ついでこっちを見た健斗が、『あにすんだ!てめえ!』と猛然と声を上げかけて、そのままの状態で固まった。

視線が、あたしの身体をなぞる。

上から下
下から上
また、上から下

「あ…」
あたしの声がつまる。

「あ…」
彼もまた声をつまらせた。

慣れない格好している自覚はある。
でも、ここで何か言われたら、またいつものコントに戻っちゃう!

一瞬、あたしの方が判断が早かった。

ぐいと手を引っ掴むと、チケット売り場に健斗を引っ張っていった。

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