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お題小説第2弾「キミが大好き☆」

第1章 キミが大好き☆

☆☆☆
♪ほ〜た〜るの〜ひ〜か〜り〜
 ま〜ど〜の〜ゆぅきぃ〜

閉園の曲が流れ出した。
青空はくすみ始め、
街に黄昏の気配が漂い始める。

ダメ…だった…

あたしは魂が抜けたようになっていた。

楽しかったよ。
健斗と一日いっぱい遊べて。

ゲーセンで思いっきり勝負して笑いあった。
辛いホットドック二人で分け合ってヒーヒー言ったり、
ポテトいっぱい頬張ってみたり、
ソフトクリームも美味しかったよ。

絶叫マシンに乗って叫んだりもしたし、
氷点下200度体験なんてのもできた。

そして…ちゃんと、念願のコスモクロックにも乗れた。
横浜の海を見つめる彼の横顔。
キラキラした海が目に映っていた。

遠くを見る、その目に、胸がキュンとした。

コスモクロックがてっぺんにたどり着く。
一番高いところ。

心臓がドキドキドキドキドキ、
うるさかった。

告白しなきゃ、
今、この密室で。

そう思った。

でも…
できなかった。

怖気づいたのだ。

ここで告白したら、もう『嘘だよ』では済まない。
健斗はいいやつだ。
絶対に一笑に付すなんてことはしない。

でも、もし…『ダメ』だったら

今日が楽しければ楽しいほど、
それを失う恐怖が、私の心を凍りつかせてしまった。

ぎゅっと唇を噛む。

そして、そのまま、コスモクロックは、
あたし達を乗せたまま、地上にたどり着いてしまった。

「じゃあ、またな、亜紀子」
帰る前に、せめて山下公園までと、
引っ張りに引っ張ったけれども、ここが限界だ。

彼は地下鉄、あたしはJR。

どうあってもここでお別れだ。

陽がゆっくりと傾いていく。
海が夕焼けの金色に染まっていく。

『失うものなんてないんだから』

亜美の言葉が頭をよぎる。

でも、そんなことない!
そうあたしの心が叫んでいる。

これを失いたくない。
この、あったかさを、この関係を…

足が地面に縫い付けられてしまったかのように動かない。
健斗が行ってしまう。

待って…
待って…
あたし、好きなんだ。
あんたが、健斗が大好きなんだよ…

そう思うのだが、何も言えない。

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