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蜜会…春の嵐

第1章 春の嵐

 8

「そうかぁ…」

「あん、やん」

 そう囁くや否や、スカートを捲り上げ…

「ほらぁ、そうだったんじゃん」

「あぁ、いやぁ…」
 
 その姿は見られたくない、言い訳のしようもない…
 正に、その通り。

 ゆっくりと紐へと指先を這わせ…

「あぁ、やん、ち、違うのぉ…」

 それは、声だけの抗い…

「うわ、美春ぅ、堪らないよぉ」
 
 そう言うなり、片足を抱え上げ…
 
「あぁん、やんん…」
 
「はぁぅっっ」

 22年ぶりに…
 そして、5年ぶりのオトコの快感に全身を震わせ…

「あ、や…そ、そ…う…たぁ………」


「そうか、美春もそうだったんだぁ」

 そう、嬉しそうに囁く…

「あっ、や、ん、ち、ちが……ぁぁ……」

 だけどそれは、本当に、また愛されたかっただけ…
 
 ただ、こんな衝動的ではなく…

「あん、ち、違う……のぉ……」

 甘い言葉で口説かれ…
 ベッドの上で、ゆっくり融けたかったのだ。

「違わなくは……ないだろう……
 こ、こんなまるで、あの頃と同じでさぁ…」

 確かにそうかもしれない…

 今夜、期待と甘い下心はあった…
 
「んっ、ああっ、ち、違うのぉ……」

 だが、どうにも言い訳は効かず…

 こうしてまた再び、抱かれ、愛されていく。


「っくうぅぅ………ぅぅ…………」

 わたしは、喘ぎ、しがみ付き…
 彼の懐かしい匂いに沈んでいく。
 
 すると…

「な、なぁ…」

 わたしの目を見つめ…

「同窓会こっそり抜け出しちゃおうか……」
 と、囁いてきた。

 そう、わたし達はあの頃とは違う…

 もう大人なのだ…
 
「………」

 わたしは黙って頷いた。
 
 そして…

 互いの指先が絡まっていく……

        

     蜜会…春の嵐 終

        春の舞いへ続く


  春の舞い
  ほどけし髪に
  花の香や
  触れぬ距離さえ
  熱を帯びゆく


  春の舞い
  ひとひらごとに
  揺るる胸
  言葉にせずに
  重なる気配




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