アシスタントで来ただけなのに…!
第1章 鬼才漫画家、市川ルイ
決意はしたものの、不安がない訳ではなかった。
「アドレス…アドレス…」
母は仕事に行った。
私が見送る前にはもう家を出てた。
私は寝巻き姿のまま、書面に書かれたアドレスを確認してメールを送ろうとスマホを握っていた。
アドレスを確認して、もう何分経ったのだろうか。
「…なんて送る?というかこれ本当に大丈夫だよね…?」
あんなに舞い上がっていたのに何故か急に不安になっていた。
「あ、そうだ!」
ピンッと閃いた私は、Webサイトを開きパソコンメールにアクセスした。
「このメアドは普段使ってないし、詐欺でもいたずらでもすぐ削除できるから大丈夫!」
安心した勢いで、そのまま初めましての挨拶から軽い自己紹介を打ち込む。
「丁寧に…あと希望日時もって書いてたな…よし、これでいいかな」
再確認して、送信ボタンを押す。
送信中のバーが出てきて、心拍救が上がる。
「私は…市川ルイにメールを送ったんだ…!」
「あとは待つだけ…」
高鳴る胸を抑えて宙を見上げた。
「大丈夫…大丈夫よ加奈子、大丈夫」
自分に言い聞かせながら大人しくメールの受信を待った。
作品トップ
目次
作者トップ
レビューを見る
ファンになる
本棚へ入れる
拍手する
友達に教える