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アシスタントで来ただけなのに…!

第1章 鬼才漫画家、市川ルイ



恥ずかしさで震える私の体に先生が手を伸ばす。



白くて細長い先生の指先が肩から腕まで滑っていく。



「あの、市川先生」



「ルイでいい」



「…えっと、ルイ先生」



無表情でひたすら私の体を撫でる先生は一体何を考えているのか。



「なんで、こんなことを…」



「君は僕の求めているアシスタント、モデルだ」



「も、モデル…ですか?」



「僕はアシスタントが欲しい訳じゃない。今までもこれからもそんな人物はいらない」



「僕が求めているのはモデルだ。次の作品から女性を中心とした作品を作りたくて募集したんだ」



淡々と話す先生は、組んでいた私の腕を掴み左右に上げた。



「…それはつまり私をモデルにしたい、てことですか」



「そうだ、君はこれから僕のモデルになる」



私の腰に手を当てながら、真剣な眼差しを向けた。



「それじゃ、先生が探していたアシスタントって…モデルだったんですね…」





ここまでの出来事、茶封筒が家に届いたのも全て、私が市川ルイのモデルになる経由だったてこと?


思っていたのと全然違う。何もかもが。



ただ卒業して就職先を探していた。憧れの市川ルイに近づく為に。



そして奇跡的に一発で憧れの漫画家に出会えたのに…こんな…不思議?いや、変態?な人物だったなんて。



いや、探究心だ。先生は漫画の為になんだってするんだ。



アシスタントで来ただけなのに…。



「まずはモデルについて知らなくてはいけない」



デスクの上に置かれたメモとペンを取り出して、ササッと何かを書いては胸ポケットにしまった。



そしてこれから始まる。



ルイ先生の身体検査が…。


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