アシスタントで来ただけなのに…!
第1章 鬼才漫画家、市川ルイ
週刊誌では女性だと言われていたが、この違和感。
一人称が“僕”という女性は存在するが、
先生は妙に女性らしくない。
声も少し女性にしては低めだし、体つきも細身だがどこか男性らしさがある。
あまりにも綺麗すぎる先生の顔を見つめるのはかなり恥ずかしかったが、先生の目を見て返答を待った。
「僕は男だが?何か問題でもあるか?」
どうやら私が感じた違和感に間違いはなかったようだ。
「そ、そうだったんですね…てっきり女性かと…」
「あ!すみません!失礼なことを言ってしまって!」
「別に問題ない。この顔立ちだとよく間違われる」
「そうなんですね…すみません」
知ってしまった市川ルイの正体。
まさか先生が男性だったなんて…世間がそれを知ってしまったら大騒ぎだ。
中世的な顔立ちで性別不明だったが、こんなに綺麗な顔立ちで更にモデル体型。
それで男性だと言われたら。
絶対に大変なことになる。間違いない。
私は自分の中で、この事実は隠し通そうと誓った。
「聞きたいことはそれだけでいいんだな?」
「あ、はい。すみません、話を遮ってしまって」
「構わない、これから僕の仕事に関わるのだから知っておいた方がいいだろう」
「…え?仕事に関わる?」
面接はこれからなのでは?
もう決定しているってことだろうか?
「なんだ?辞退するのか?もう君は僕のアシスタントだ」
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