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2人きりの夜は

第7章 7

「川田そんな顔するんだ」

私は、じっと先生を見続ける。

先生眼鏡してるけど、よく見るとかっこいい顔してる。たしか、歳は30代半ばだったよな。

「先生、かっこいいんですね」

「誘ってんの?」

「どうでしょうね」

私はクルッと回って先生から離れる。

「じゃあ、誘ったってことで」

「わっ…」

後ろから手を回されて動けなくなる。

「真面目そうなのに」

「真面目じゃないといけないんですか」

「そうは言ってない。そうだ、問題集頑張ったしご褒美欲しい?」

「何かくれるんですか?」

「決めていいよ」

決めていいって困るし。別に欲しいものないし、何をお願いすればいいの。

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