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2人きりの夜は

第7章 7

 ――ガラガラ

「誰もいないや」

部屋を回りながら元にあった場所を見つける。棚の上の方にあって背を伸ばして戻そうとするけど、届かない。

「なに、届かないのか?」

「せんせっ…」

必死に戻そうとしてたところを見つかってしまった。

「俺が戻すからいいよ。てか、終わらせるの早かったね」

「あれから集中しちゃって、さっき終わりました」

「やるじゃん」

そう言って、頭をポンポンしてくれた。

「子供扱いされてるみたい…」

「俺からしたらまだまだ子供だよ」

そう言われてもドキッとしてしまった。久しぶりに男の人に触れられて嬉しく思ってしまった。

目線を上に向けて先生を見ると、目が合い見つめ合う。

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