クローン人間は同じ夢を見るのか 〜オルタナティブ・キイ〜
第13章 カンドゥラ沖の戦い(仮タイトル)
ブリッジではエミリー・バリーが指揮をとり上空からアルメニア地上部隊への爆撃を続けていた
艦長席の背後のドアが開き巨体の女士官が入ってくる
オーロラ・ニーシュラだ
「どうだオーロラ、ハルフォード提督の様子は」
オーロラは首を横に振ってあまり状況が良くないジェスチャーをする
「……そうか、どうされたと言うのだろう
持病の話しなぞ聞いたことも無かったけど」
「月から来た私は見覚えがあるわね、
あれは〈ムーンダスト病〉の症状に見える」
「まさかッッ!? あの病は不治の病と呼ばれているんだぞ?カタストロフィーマシーンが前線に出ているこの光景を前にしてか!?
なんとも皮肉な話しだな
提督は何年も旧共和国時代の技術を追い続けてきたというのに……」
驚愕し、落胆するエミリーとは異なりオーロラはエミリーの正面に立ち尽くして戦場の様子を見下ろす
その口元には笑みを浮かべている
そのオーロラの表情は背後に座る艦長席のエミリーには見えなかった
「エミリー、それより戦場はどうなっているの
爆撃を繰り返しても〈ムーンブレイド〉はアルメニア軍に包囲されたままよ?
地上軍の攻撃ぐらいでバリアは破られないけどエネルギーはどんどん消耗していっては敵のカタストロフィーマシーンに対峙出来なくなるわ」
エミリーは奥歯を噛みながら“そんなことアンタに言われなくってもわかってるわよ!”と言いたかった
オーロラは返事も待たずブリッジのオペレーターに声をかける
「ムーンブレイドのキアラにつないで」
「ハッ! ですがミノフスキー粒子のムラがあり通信は途絶えがちかと……」
「かまいません、繋がれば良い!」
オペレーターが素早くコンソールパネルを操作する
するとブリッジ天井部のモニターに少女の顔が映し出された
キアラだ
「なに、オーロラ?こっちは忙しいんだけど!」
「ザコを相手にする必要は無いわよ、キアラ
あなたの相手はそいつらじゃないでしょう?
直進して海に出なさい
カンドゥラの沖あいで敵を待ち構えるのよ」
オーロラの通信はすぐに切断されてしまった
キアラは次々と押し寄せてくる敵の地上部隊を相手にしながら苛ついていた
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