小中大テキストサイズ

シャイニーストッキング

第18章 ほつれるストッキング2          蒼井美冴と松下律子

 94 融ける夜(47)

「……でしょう、そうでしょう?」
 みさえさんはまるで、わたしにあの人との以前の逢瀬を当て付けるかの様に…
 うぅん、それは自慢、わたしにあの人との関係を突き付ける。

 あ、いや、違うーー
 この、わたしをジっと、そう、まるでわたしの心の中をも覗き込もうとするかの様な、逸れない目…
 これは、わたしを弄る色の目だ。

 え、な、なに?…

「……でしょう、いつもなのよねぇ…」

 え、じ、自慢なの?…

「…だからさぁ、何回もストッキングを穿き替えないとさぁ…」

 あ、いや、違うわ…
 わたしはそう囁き続けてくる、みさえさんの目をジっと見つめ、いや、その目を逸らせないでいた…
 うぅん、吸い込まれてしまっていた。

 あ、そうか、そうだわ……
 そう、みさえさんの目と言葉は、わたしに、ワザと『嫉妬』させようとしている?
 それは、このわたしの今の、心の騒めきや、複雑な揺らぎが意味を表しているーー

 そう、みさえさんはワザと、わたしを嫉妬させ、苛立たせ、つまり、それはわたしイジり、からかい、心を弄ぶ…
 言葉遊びなのだ。

 え、なんで?、そんな…
 でも、わたしはそんなみさえさんの言葉には、苛立ちや怒り等は沸いてはこない。

 いや、むしろ、ますます、このみさえさんに惹かれ、魅せられ、求めてしまっている自分がいる…

「……でしょう?、そうよねぇ…」
 みさえさんはそう囁き続け、わたしに唇を寄せてきて…
 そしてわたしは…
「ぁ……」
 その美しく、魅惑的なみさえさんの唇に吸い寄せられてしまう。

 もうわたしはみさえさんの虜…
 心とカラダが求めてしまっていた。

 そう、わたしもみさえさんと同じ…
 同じ様に、あの人に愛されて、愛されたいんだ。

 みさえさん……
 わたしは自らも、近寄るみさえさんの唇へ寄せていくーー

「ぇ、はぁ、はぁ、はぁぁ…」

 だけど、突然だった…
 みさえさんの様子が、少し、いや、急に息が荒くなってきたみたい。

「え?…」

 みさえさんが、グラりと揺れたーー

エモアイコン:泣けたエモアイコン:キュンとしたエモアイコン:エロかったエモアイコン:驚いたエモアイコン:素敵!エモアイコン:面白いエモアイコン:共感したエモアイコン:なごんだエモアイコン:怖かった

ストーリーメニュー

TOPTOPへ