
ほしとたいようの診察室
第10章 陽はまた昇る
その中に、7歳の男の子がいた。
名前は柿沼光(かきぬまひかる)くん。
小学1年生。
5歳の時から小児がんを患っていて、入退院を繰り返す男の子だった。
今期も抗がん剤治療のために入院している。
なかなかガンの進行が食い止められず、入院が長引くこともたびたびだった。
しかし、聡明で明るく、つらくても弱音を吐かないような男の子であった。
「これが、光くんのカルテ」
「ありがとうございます……5歳から、ずっと……」
元基先生はカルテに目を通しながら、言葉を詰まらせた。
大人でも音を上げるような治療の数々が、そこには記録されていたから。

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