
ほしとたいようの診察室
第10章 陽はまた昇る
「あの……、陽太先生って、最近忙しいですか?」
……これじゃあ、なんというか、陽太先生に病院でも会いたいって言ってるみたいにきこえるか……?!
吹田先生の持っていたペンが、わずかに揺れる。わたしは、その手元をじっと見つめながら、焦って言葉を続けた。
「あ、あの。そういう意味じゃなくて。あの。ここ1週間、食堂で見かけないから……なんかあったのかなって」
連絡も途絶えていることは伏せた。
言葉にすると、意外にも素直にその気持ちが出ていった。
「……心配、というか」
吹田先生は、黙ってそれを聞いていた。
持っていたペンを置くと、わずかにこちらに体を向けて、わたしの言葉に応えた。

作品トップ
目次
作者トップ
レビューを見る
ファンになる
本棚へ入れる
拍手する
友達に教える