
ほしとたいようの診察室
第10章 陽はまた昇る
とうとう陽太先生は、わたしの僅かな変化を見逃さなかった。
近づくたびに強くなっていくわたしの体の震えに、気づいていたようだ。
「……やめようか」
ふっと笑みを溢して、頬に触れていた手をそっと離すと、その手で頭をぽんぽんとふたつ撫でた。
張り詰めていた気持ちと部屋の空気が、一気に緩まる。
無理させないように、怖がらせないように。
陽太先生から、そんな慎重さが伝わってくる。
わたしはそんな陽太先生を見ていると、申し訳なくてたまらなくなる。
苦々しい味が、胸いっぱいに広がるようだった。
無理してない、怖くない、近づいてほしい。
その全てを伝えたかった。
しかし、言葉が喉から出ようともしなかった。

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