
Restart
第6章 約束の日
チカが帰って来て、2ヶ月。
毎日仕事を探しに出掛けてる。
なかなか決まらなくて、最近少し苛ついてるチカ。
何となく…
声も掛けずらくて、そっと肩を撫でたりしてた。
そんなある日。
凄い不機嫌そうな顔で帰ってきた。
『お帰り』も言えないくらいの雰囲気。
「…チカ?…ご飯、は?」
智翔「…」
辛い、よね…
どうしてあげればいいのか分かんなくて、ただ何も言えずに傍に居るあたし。
智翔「…ハァ…俺なんか…何処も雇う訳ねぇよな…」
「チカ。…なんかって言うなってチカがいつも言ってるでしょ?…大丈夫だよ。ちゃんと分かってくれる所あるよ」
智翔「…分かった事言うな」
「…」
智翔「お前には分かんねぇんだよ…務所帰りの俺なんかが、まともに働ける訳ねぇんだよ」
「だったら働かなきゃいい!黙って家に居ればっ?あたしが働きに出るよっ!それでいいんでしょっ?」
智翔「んな事言ってねぇだろ!どうしろっつうんだよ!」
「なんかなんかって言うなっ!馬鹿っ!…もう、チカなんて、知らないっ!」
あたしは泣き叫びながら家を飛び出した。
走って走って、途中でタクシーを拾った。
母「…はいはい♪…あら!ちょっと!チエちゃん?何?どうしたの?」
「…ゥゥ…お母さん…」
チカの実家に行った。
行くとこなんか、ないもん…
玄関を開けたお母さんは泣いてるあたしを見て吃驚して。
それでも抱き締めて中に連れてってくれた。
お父さんも吃驚してる。
泣きながら、チカとした喧嘩の話をした。
ずっとお母さんが背中を擦ってくれてて。
母「そう……チカの苛つくのも分かるけど……可哀相に…」
父「まぁ…厳しいだろうとは思ったけど…ここまでだとはなぁ…」
「チカ、がね?いつも、あたしに、なんかって言うなって、叱ってたの。なのに、今は、チカが…そればっかり、言う、から…」
母「そうね…」
落ち着くまでずっと話を聞いてくれてたお母さんたち。
一時間もせず、玄関の物音がして。
智翔「チエっ!…ごめん!悪かった!」
バタバタ駆け込んで来た、チカ。
ソファのあたしの前に跪いて、頭を下げる。
手を握って何度も『ごめん』って言ってくれた。
「…ゥゥ…チ、カ…」
智翔「…ハァ…ごめん。マジでごめん」
抱き締めてくれた。
背中を擦りながら、お父さんたちにもちゃんと謝ったチカ。

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