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第4章 偏愛


「あー…いや。もう少し様子見る。ありがと」

侑『いえ。直ぐに届けますね?』

「大丈夫だ、急がなくていい」

侑『分かりました』

電話を切ったら、ジッとチエが見つめてた。

「…どした?」

知恵「……侑、くん?…申し訳、ないなぁ…ゴホッ…ゲホッ…」

今朝から咳も出始めたチエ。
侑にのど飴も追加でメールして頼んだ。


薬を飲めば微熱くらいまで下がる。

夜にはまた上がってくから、辛そうで。
高熱に加えて咳と喉の痛みに泣きそうな顔してた。

翔『…チカ?……お前、あんま続くなら病院連れてけよ』

「あぁ。そう言ってんだけどな…」

翔『…嫌だって?』

「何か知らねぇけど、絶対行かねぇってよ」

翔『何かあったんかな?…昔』

「…かもな。まぁ様子見て連れてく。悪いな?」

侑に聞いたらしいショウから電話が来て。
その後、ジュンや涼太たちもメールしてきてた。

「…チエ?…薬、飲も?」

知恵「…ん……ゴホッ…喉、乾いた…ゲホッ…」

「うん。ほら、薬。……チエ?病院行った方が早く治る。行こう?」

知恵「…嫌、だ…ゲホッ…病院…行かな、い…ゴホッ…ゴホッ」

涙を流すから頭を撫でてやった。

薬を飲ませてもなかなか下がらない。
さすがにマズいと思う。

「チエ?…病院行くぞ」

知恵「嫌、だっ!……ゲホッ…ゴホッ…嫌、だ…チ、カ…もう、治る、から…お願い…」

「落ち着け。大丈夫。……何でそんな嫌なんだ?」

知恵「ゥゥ…ゴホッ…ゴホッ」

「チエ。酷くなれば入院になる。入院ならまだ少し我慢すりゃいいけど。最悪、死んだら二度と一緒に居られねぇぞ」

大袈裟かもしれない。
だけど、悪化すれば肺炎…最悪マジで死んでしまうかもしれない。

泣きじゃくり始めたチエを抱き締める。

知恵「…ゴホッ…病院、の、先生が…エッチな、事…ゲホッ…言ってた、から…ゲホッ…」

「…は!?」

知恵「…ハァ…六年に、なって、直ぐ…病院行った…予防接種、風邪引いて、打てなくて…」

チエが咳き込みながらも話した内容に、俺はマジで腸煮えくり返る思いだった。

集団で予防接種を受けられなかったらしく、別日に病院へ行ったんだとか。
医者は6年生のくせにと、笑ったと言った。

チエは細いくせに胸がデカい。

恐らく6年生の頃には既にデカかったんだろう。

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