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第15章 【番外編】最後の約束


きっと今頃…
幸せそうに笑う母さんを、父さんは優し気に小さく笑ってるんだろうなぁ…

翔「…そう言やぁ…トモ、女居ねぇのか?」

「うん」

翔「もうそこそこいい年だろ(笑)」

「まぁね(笑)」

翔「…興味ねぇ?」

「いや(笑)……見つかる気がしない。…俺には(笑)」

素直に。
正直な思いを話してみた。

父さんと母さんを見てきた俺には、そこまで愛してやれる女が見つかる気がしないって。
好きになった事はこれまで何度もあるし、彼女が居た事ももちろんあった。

だけど…
どうしても、自分の気持ちと相手の気持ちに差が出来る。

比べ物にはならない事も分かってはいるんだけど…

「…どうしてもさ…父さんたちみたいに、って…付き合うだけでいいなら全然いいんだ。…けどやっぱり、結婚まで考えると…たぶん俺には…そこまで、無理な気がする」

翔「あはは(笑)…そうかぁ…そうだよなぁ…あんなの目の前で見て育って来たら、確かに…」

「うん……それに…母さんの最期と、父さんの最期……もし結婚出来たとしたら…あれ、理想じゃん(笑)」

翔「フッ(笑)…チカたちは特殊だよ(笑)…確かに理想だし、あんな最期ならどっちも最高に幸せだろ?けどまぁ…無理だろ(笑)」

「…ショウさんも?」

翔「あぁ。…チカみたいな最期…無理だな、俺には(笑)」

笑ったショウさんが『そもそも葵がチエちゃんみたいな事言うと思えねぇ(笑)』って言った。

特殊…
だったらしい父さんたち。
昔、アヤが教えてくれた母さんの過去。
父さんが惚れた瞬間に、既に何があっても絶対手離さないって決めたのも、驚いた。

翔「フッ(笑)…チカは、どんな手使ってでも手に入れるつもりだったらしい(笑)」

「凄いよね…だってもしかしたらさ?母さん、絶対嫌だって言う可能性もあったじゃん」

翔「そうなんだよ(笑)…絶対惚れさせるっつって(笑)どっからそんな自信湧くのかマジで信じらんなかったよ(笑)」

思い出してるショウさんは本当に楽し気だった。

『…やっぱ…無理だな』って呟く。

それも俺の人生だとショウさんが笑う。
それでも俺が幸せだったと思える人生なら、きっと父さんも母さんも笑ってくれるだろう。

『好きな事に夢中になれんなら、それでいい』って父さんは言った。
『自分の思う様に生きてけばいい♪』って、母さんが笑ってた。

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