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第11章 幸福と不安は隣り合わせ


臨月に入ったチエは、いつ生まれてもいい状態になってる。
毎週病院に通うチエ。

チエが安定期に入る少し前から夜間の教習所に通い始めてた俺は、必死で何とか最短合格を目指してた。
…が、学科で一度落ちた。
それでも、何とか1ヶ月半程度で免許を取得した。

正直言えば、車はチーム時代に何度も乗ってはいたんだ。

だから実技は全然問題なく。
学科でかなり手こずった。

いつ生まれてもいい様に、入院セットもチエは準備してて。
かなりの腹だから、立ち上がるだけで大変な状態。

定期検診の今日。
先週と先々週はタクシーで行ったから、今回は俺が連れて行く為に休みをもらった。

予定日の一週間前。

医師「んー……ちょっと、大井さん…入院した方が良さそうねぇ…」

知恵「えっ…何か、問題あるのっ?赤ちゃん大丈夫っ?」

医師「あぁごめんごめん大丈夫よ(笑)…このまま帰っても直ぐ来なきゃいけなくなりそうでね?」

「…生まれそう、って事?」

医師「んー…たぶんね?」

このまま帰って陣痛が来て、また急いで来るのは大変だろうと医者が言う。
それなら前もって病院に居た方が安心じゃないかと。

知恵「…チカ…」

「いいよ?俺は。チエに任せる」

知恵「…病院に残る…」

「分かった。じゃあ荷物、後で持って来るから」

双子なだけに、陣痛が始まってから動き始めるのは確かに大変だと俺も思うから、病院に残れるなら安心出来る。

入院セットを取りに一旦帰って、またチエに届けた。

「…大丈夫か?」

腹を撫でながら聞けば笑って頷くチエにキスをして。
夕方、帰った俺。

結局、深夜にチエから電話が来た。

知恵『…今ね…少し痛み出したから……チカ…来て?』

「…直ぐ行く」

携帯はもちろん、財布と鍵を枕元に置いてて良かった。
上着だけ引っ掴み車を飛ばす。

病院に着いてチエの元へ急いだ。

「チエっ」

知恵「…チ、カ…痛、ぃ…」

「…大丈夫。頑張れ」

知恵「ゥゥ…」

手を握れば、ギューッと力が込められる。
腰を擦り、痛みに歪むチエの頭を撫でた。

一定期間の痛みが続き、治まれば表情が和らぐ。

その間に俺はお袋に連絡をした。
直ぐに来るって言ってたお袋たち。

痛みの感覚が短くなってきた頃、分娩室に移動する準備を始めて、お袋たちが駆け込んできた。

頑張れと二人に手を握られたチエ。

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