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第11章 幸福と不安は隣り合わせ


『…同級生かぁ…』と呟けば、チエが物凄く嬉しそうに笑う。

結婚式はしないと言うショウ。

知恵「どうして?」

翔「葵。…恥ずかしいからいいって(笑)」

知恵「そっかぁ…でも、恥ずかしいかもしれないけど、幸せな気持ちになるよ?」

葵「…そうかも、しれませんけど///…私…人前に、出るのが、本当に、駄目なんです…怖く、て…」

「…怖い?」

翔「餓鬼の頃に、学校で嫌な思いしかしなかったらしい」

聞けば、彼女は発表会で恥ずかしい思いをしたらしく。
それを、更には担任が叱り付けたと言った。
内容までハッキリ話さなかったショウ。
俺もチエも深くは聞かなかった。
恐らく、未だにそれがトラウマなんだろうし、話したくない内容だと察する。

知恵「…じゃあ、二人だけでたくさん写真撮って飾ればいいよ♪」

「確かに。絶対ぇ感動すんぞ?ドレス姿」

翔「分かってる(笑)お前見て思ったよ(笑)」

兎に角。
吃驚するくらいの人見知りで恥ずかしがり屋の彼女。
終始赤くなってて、俯いたままだった。

帰る時、チエはそんな彼女を抱き締めた。

知恵「葵ちゃん、いつでも遊びに来て?…女友達って、絶対楽しいから♪大丈夫♪…誰かに例え嗤われたって、ショウが居れば平気って思えるよ?…あたしもチカも、絶対貴女の味方だから♪」

今まで何があっても乗り越えて来たチエのこの言葉は、重い。
重いけど、胸の奥に響き優しく届く。

頭を撫でてやれば、笑うチエ。

「チエも、最近暇らしいから。遊びに来てやって?」

『昼間なら俺居ねぇし(笑)』って笑ってやると、パッと顔を上げて小さく首を振った。

翔「あはは(笑)…葵?チエちゃんと、仲良く出来そうじゃん(笑)」

ポンと頭を撫でるショウの、見た事のない優しい表情で。
これまで…
餓鬼の頃からずっと馬鹿な事ばっかやって来た俺とショウ。
一緒に居たこいつが…
幸せそうな顔してるのが、嬉しい。
俺がチエを見つけた時、同じ思いしてたんだろうか(笑)

「フッ(笑)…おめでとう、ショウ」

翔「…おぉ///♪」

『また来るわ(笑)』と、照れ笑いしながら帰って行った。

ソファのチエが手を伸ばす。

掴んで隣に座り抱き締めた。
何も言わず、ただ抱き付くチエ。
人の幸せすら、噛み締めて自分の事の様に喜ぶ。

額にキスをして。

見上げて来るチエにキスをした。

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