テキストサイズ

Restart

第11章 幸福と不安は隣り合わせ


笑った翔。
痣になる程じゃなかった様だ。

親父さんは、厳しい人。

ショウと俺がバイクに乗り好き放題やってたのも、決して許してた訳じゃなかった。
人の迷惑になる事だけはしないとの約束で、目を瞑ってくれてただけ。
だから、俺が刑務所に入った時、ショウは今と同じ…親父さんに殴られた。
それを知ったのは面会に来たショウの頬に痣があったから。

今回、結婚を報告したショウが同時に妊娠を伝えたら、やっぱり殴られたんだと言う。

翔「…『今時とお前は思うかもしれない。だが、層言うもんじゃないんだ。例え初めから結婚すると考えていたとしても。人様の娘さんなんだ』ってさ」

「…まぁ、親父さんなら言いそうだ(笑)……それでも、許してくれたんだろ?」

翔「あぁ。…葵の実家行った時、親父が土下座してさ…順番違いで申し訳ないっつって。…俺…さすがに、泣いたよ(笑)」

『こんな息子でも…親バカですが、自慢出来るだけの優しい人間です。どうか、順番違いをお許しください。大事な娘さんでしょうけど、こいつに預けてやってください』

親父さんの言葉にショウは初めて親の思いを知ったと言う。

普段、あまり会話のないショウと親父さん。
お袋さんとは何でも話すらしいけど。

ショウの話を聞いたチエが、隣で泣いてた。
頭を撫でてやれば、俺の手を握る。

翔「フハッ(笑)……な?この二人、いつもこうなんだよ(笑)…葵も、二人見てたら慣れてくるから(笑)」

優し気に微笑むショウが彼女の頭を撫でる。
赤くなった彼女。

妊娠が分かってまだ2ヶ月程らしい。
悪阻も、まだないって言ってた。

翔「…チエちゃん、何ヵ月?」

知恵「もう直ぐ5ヶ月。安定期に入るよ?」

翔「…さすがに双子だからか、腹デカいね?」

通常、安定期に入るくらいの妊婦はそこまで腹は出てないらしい。
けど、ショウの言う通り双子なだけあってか、細過ぎる所為か、チエの腹は既にデカく見える。

「元々が細いしな(笑)」

翔「まだ分かんねぇだろ?どっちか」

「あー…一人は玉付いてた(笑)」

翔「マジでっ?」

知恵「フフ(笑)…マジ♪もう一人はまだ見えないって(笑)」

この前の検診で見たエコー写真を翔に見せてやった。
一人分の子供はハッキリ玉が写ってる。

『凄ぇ(笑)』って笑ったショウ。
彼女もまた驚き笑ってて、チエが嬉しそうだった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ