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第11章 幸福と不安は隣り合わせ


キスをしてやれば、ニッコリ笑った。

「…腹、どうだ?」

知恵「んー…ちょっとだけ、違和感ある。でも痛くはないよ?」

「そっか、良かった」

知恵「さっき、ショウのお母さん来てくれてね?…これくれたの」

ペットボトルのお茶数本と苺のパックが入った袋。
『良かったな?後で礼言っとく』って頭を撫でる。
チエは『…もう一人お母さん出来たみたい(笑)』って笑ってた。


毎日、仕事帰りに病院に通った。
その度にチエの着替えと俺のTシャツを届け、脱いだ下着と俺のTシャツを持ち帰る。

一週間以上経っても、夜はあまり眠れないらしいチエ。
『俺もだ(笑)』と笑えば、同じなんだって事が嬉しいとは思いつつも心配らしく複雑そうな顔してた。

知恵『…チカ?…明日、また検査するって言われた』

そんな電話が来たのは入院して10日経った頃。
15時に医者が来るって言うから、早上がりして病院に行く事を伝えた。


医師「…うん、大丈夫ね?……おめでとう、ちゃんと妊娠してる♪」

知恵「本、当?…赤ちゃん…ちゃんと、居る?」

医師「本当♪…大丈夫よ♪」

泣き出したチエの頭を撫でる。
『退院しても大丈夫そうよ?』って言われたチエが、『ありがとうございます』と泣きながら笑う。

4週間後に来る様言われた。

看護師「次の受診までに母子手帳を貰いに行って下さいね?」

書類や資料なんかを貰い、看護師にこれからの説明を受けたチエ。
初期は無理せずに、家事もあまり過度にやらない様言われた。
『たくさん手伝ってもらう事ね(笑)?』と笑う看護師。

看護師「特に、大井さんは気を付けて?…流産の経験がある人は特に」

知恵「…やっぱり、流産しやすい、ですか?」

看護師「一概には言えないけどね?でも気を付けるに越した事はないから。安定期に入ってしまえば、大丈夫だから♪」

何だかやたらと頭を撫でられるチエ。
『旦那さんなら大丈夫そうだけど(笑)』と笑って。

看護師「少しでも不安な事があったら連絡ください」

知恵「ちょっとの事でも…いいですか?」

看護師「フフ(笑)もちろん♪…初めてなんだから不安でしょうしね♪」

優しい看護師で良かった。
最後に『ありがとうございます』とまた頭を下げて。

「チエ?…一回帰ってバイク置いて来る。待ってな?」

知恵「…早く来てね?」

「はいはい(笑)」

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