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第11章 幸福と不安は隣り合わせ


「腹が痛いってのは…大丈夫ですか?」

医師「うん、それはね?…たまに居るのよ。子宮がこれから赤ちゃんの為に大きく膨らんでくの。その所為で痛みが出る人も居るから、問題はないのよ?」

「あの。…妻、流産してるんです…前に」

医師「あ、そう………なるほど。三年?前…ね。そっかそっか」

知恵「赤ちゃん、死んじゃう?…大丈夫?先生…」

医師「大丈夫よ♪…そうね…問題はなさそうだけど…もし不安なら、少し入院してみる?」

「……チエ?」

知恵「…帰り、たい…けど…怖い、から…」

「…俺もその方が安心だけどな?」

頷いたチエの頭を撫でて、医者によろしくと頭を下げた。

医師「ちなみに。…まだハッキリは言えないけど…双子ちゃんの可能性が高いよ♪」

「…は?」

医師「フフ(笑)…これ。二つに見えるのよねぇ♪…落ち着くまで、入院しましょ♪」

チエの願ってた妊娠。
まだハッキリと確定出来ない程の初期段階らしい。
更には双子の可能性まで…

医者と翔のお袋が入院の準備に出ていった。

「…チエ?…大丈夫。先生が守ってくれるから」

知恵「チ、カ……赤ちゃん…」

「あぁ。まだ確定出来ねぇって。それでも、チエのここに居るから」

涙が頬を伝ったチエ。
瞼にそっとキスをして、頭を撫でた。

その後、チエが病室に連れられて。
俺は入院の手続きをする。
必要な物はあんまりないらしいけど…

「チエ?…まだ痛ぇか?」

知恵「…ちょっと?…モヤモヤしてる?感じかな…」

ベッドに横になってるチエの腹を撫でて、『何かほしい物、あるか?』って聞けば…

知恵「チカ…」

「ん?」

知恵「…チカの…Tシャツ」

「……俺の?…お前のじゃなくて?」

知恵「ん」

撫でてる手を握ったチエ。
そこでやっと理解した。

寂しいから…

いつも、俺に抱き付き『チカの匂い、好き♪』って言う。
それを思い出した俺が、頭を撫でて『後で持ってくる(笑)』って笑った。
少しだけ恥ずかしそうで、額にキスしてやった。

病室は4人部屋。

一つだけ空きベッドだと看護師が言ってた。
二人居るらしいけど、カーテンが閉められてる。

一旦家に帰り、チエの着替えと俺のTシャツ3枚を鞄に入れて病院に戻った。

病室に入ると医者が来てて。

医師「二週間くらいにしましょうか♪」

入院の期間を告げられた。

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