
Restart
第11章 幸福と不安は隣り合わせ
『どうしたの?』って駆け寄ってきてくれて、『あら凄い冷や汗…』とチエの額を拭う。
「おばちゃん、腹痛ぇって…」
翔母「そう…横になってな?なるべく早く診てもらえる様に言っとくから」
チエの頭を撫でてくれた翔のお袋に『ありがと』と返した。
「…大丈夫か?まだ痛ぇ?」
そっと腹を撫でてやりながら声を掛ければ、『…少しだけ、楽』と呟く。
「いつから痛かった?」
知恵「…チカが出掛けた後、洗濯してて…何となく、変だなぁっては思ってたの」
「…そう」
知恵「チ、カ……あたし…生理、まだ来てない、の」
「そう言えば…先月来てねぇな?」
知恵「ねぇ……また、あたし…」
「大丈夫。大丈夫だから」
泣きそうに歪んでくチエの顔。
流産…
一度経験してるチエには計り知れない不安。
頼む…
もし、出来てるなら…
助けてやってほしい…
そんな強い思いを抱えてた。
やっと呼ばれて診察室に入る。
診察ベッドに寝かされ問診する医者。
腹を出し、ジェルを塗られたそこに機械を当てた医者は。
医師「…んー……大井さん、生理来てます?」
知恵「…いえ、まだ」
医師「ちょっと私じゃない方がいいかなぁ……櫻野さん、産婦人科の先生誰か呼んで?」
「あの、妊娠してるんですか?」
医師「かもしれない。私専門外だから、先生呼びますね?」
横になったままのチエが手を伸ばし涙を浮かべる。
手を握り頭を撫でた。
『はいはい、ごめんなさい失礼しますよ?』と、医者が入ってくる。
医者同士が何かを話し、いつも診てくれてた女医がチエの頭を撫でて出ていった。
医師「さてと。…んー…ちょっともう一回診るねぇ?」
若くはなさそうな違う女医。
腹に再び機械を当て画面を凝視する。
医師「最後の生理、いつ?」
知恵「……先々月、です」
医師「そう……妊娠、かなぁ…」
そう言って、俺に視線を向ける医者。
画面を指差し、『これ。卵子に見えるの』と。
ギュッと、繋いだ手に力が隠った。
医者に尿検査を言われたチエ。
トイレに行き直ぐに戻って来ると、辛いだろうからとまた横にさせてくれてた。
5分程で医者が戻って来た。
医師「妊娠してると思います。…ただちょっとまだ早くてね?確定するのはまだかな…」
明るい表情の医者。
これと言った不安要素はなさそうでホッとすると同時に腹痛が心配で。

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