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第10章 当たり前を守る為


お店に入ったら既に大半の人たちが来てて、『チエさんユカさん!』って呼ばれたそこにはマナちゃん。

「あらぁ…ずいぶんお洒落しちゃって(笑)」

佑加「凄っ…気合いが違うね(笑)」

マナちゃんの隣にやっぱり青果部門の男性。
二人の向かい側にユカちゃんと座る。

生野「お疲れ様です」

「…お疲れ様です」

佑加「お疲れ様です」

真香「お二人何飲みます?」

「じゃああたし…オレンジジュース」

真香「えっ?お酒じゃないんですか?」

「うん…飲めないの、ごめんね?」

嘘吐いた。
だって絶対マナちゃん無理矢理飲ませようとする筈。
飲めない事にしておけば、諦めるだろうから。

ユカちゃんはノンアルコールを頼んでた。

店長が乾杯を告げる。

今日の忘年会はパートさんやあたしみたいなバイトの人たちだけなんだって、この時初めて知った。

「…え…じゃあ生野さんもパートさん?」

生野「あ、はい(笑)俺はちょっと目的があって金貯めてるんで(笑)」

佑加「へぇ…じゃあ他にも仕事を?」

生野「はい(笑)」

真香「えぇ、何ですか?目的って♪」

深く突っ込めば苦笑いする生野さん。
話したくなさそうだったから、あたしたちもそれ以上は聞かなかった。

何とか必死でアピールしてるマナちゃん。
だけどあたしにはどうも彼に脈がなさそうに見える。

可哀相だけど…
仕方ないよね…
こればっかりは。

『ごめんちょっとトイレ』って、ユカちゃんにコッソリ伝えて席を立つ。

用を済ませて手を洗い、トイレを出たら生野さんが居た。
軽く会釈して戻ろうとしたんだけど。

生野「あの。…チエさんって、彼氏居ます?」

「えっ?…あ、えっと…旦那さんが居ますけど」

生野「はっ?結婚してるんですかっ?」

「はい♪」

生野「マジかぁ…ハァ…」

何だかよく分かんないけど…
生野さんが項垂れてた。
後ろから『あれ?チエちゃん?』って声に振り返れば…

「え?ショウ♪…どうしたの?飲み会?」

翔「まぁね(笑)…ってか、チエちゃんこそどうしたの?…チカは?」

「あたしはスーパーの忘年会。…チカも今日は忘年会に出掛けてる」

翔「へぇそうなんだ?珍しい、チカが一人で忘年会って(笑)……ってか、誰そいつ。駄目だよ?浮気は。チカにキツ~いお仕置きされるよ(笑)?」

頭をポンと撫でたショウに笑われた。

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