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第10章 当たり前を守る為


結局、あたしは普段着に程近いデニムにセーターを着て、寒いからってチカがМA-1 を貸してくれた。
腕に"智翔"って入ってて、あたしは凄く好きだから、時々寒くて仕方ない時とか借りて着てる。

まぁ、チカの目的は寒さじゃなくて、"虫除け"だろうけど(笑)

「いってらっしゃい♪」

智翔「行ってきます♪…電話しろよ?」

「うん♪」

キスをして出掛けて行ったチカ。
付き合い始めから今でもう三年近いけど。
未だ出掛ける時と帰ってきた時のキスをチカは欠かさない。

朝ご飯の片付けをして、掃除と洗濯を済ませ。
バイトに出掛ける支度をする。

15時まで目一杯働いて。

この日のマナちゃんはテンション激高だった。
ユカちゃんと思わず顔を見合せ笑っちゃった。
たぶんだけど…
マナちゃんは青果部門のあたしたちより少し上の人を狙ってるんだと思う。
独身ではあるらしいけど、彼女が居るのかまでは知らない。

佑加「フフ(笑)…絶対マナちゃん超お洒落してくるね?」

「うん(笑)…けどさ、あんまり派手な人とか好みじゃなさそうな気がするんだよね(笑)」

佑加「あー…かもね(笑)」

「本人から聞いてないから分かんないけどさ(笑)」

コソコソ話してたらおばちゃんたちが寄ってきて『何?何?』って興味津々。
だからマナちゃんがお洒落するしないの話をしてたって誤魔化した。
おばちゃんたちもまた、お洒落する意味が分かんないとか、こんな時しか出来ないからお洒落するって意見が別れて、ユカちゃんと二人で笑った。

19時からの忘年会。
あたしもユカちゃんも一旦家に帰って少しだけメイクを直すと、先に待ち合わせしてたからそこに向かう。

居酒屋の少し離れたコンビニ前。
ユカちゃんが駆けてくる。

佑加「チエちゃんその上着格好いいね♪!」

「ありがとう♪…実はこれ、チカのなの///(笑)」

佑加「え…あ、本当だ!やだぁ♪仲良し♪!」

ユカちゃんはいつもより少しだけお洒落してた。
『チエちゃんスカート嫌い?』って聞かれたから『そんな事ないよ?』って答える。

佑加「そうなの?見た事ないから嫌いなんだと思ってた(笑)」

「ううん…絶対、人に言わないでね?……チカに駄目って言われてんの(笑)」

佑加「え…何で?」

「…『俺の居ないとこで人に足なんか見せんな』って///」

肩をパシパシ叩かれた。

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