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第10章 当たり前を守る為


照れ臭そうに頬を赤くする侑くんがポツリ呟いて…

侑「…好きな人、が、出来て///」

小さな声だった。

凄く照れ臭そうだったから、『…想いが通じるといいね♪』って微笑んだ。
深く聞けば、きっと余計に照れ臭いだろうって思ったから。

笑ってくれた侑くん。

小さく笑った涼太くんも本当は聞きたかったと思う。
でもあたしが深く聞かなかった事を察してくれてた。



年末近くなると、チカも休みに入る。
休みの数日前くらいは工場内の掃除があるから、帰りが遅くなる。
あたしはバイトに行きながらも部屋の掃除を少しずつ始めてて。

智翔「明日、忘年会らしい」

「明日?…あたしも(笑)」

チカが帰って来たのは19時近く。
忘年会は工場の中でバーベキューするらしい。
あたしはスーパーの人たちに居酒屋でやるって言われてる。

「同じ日なんだね」

智翔「…行くんだろ?」

「うん…ユカちゃんが凄く楽しみにしてるからね(笑)」

智翔「じゃあ俺も出るわ(笑)…帰る頃連絡しな?迎えに行く」

「…飲まないの?」

智翔「仕事終わりそのままだから飲めねぇ(笑)…そもそもチエ居ねぇから飲んでもなぁ(笑)」

別々の飲み会が、実は初めてだったりする。
去年はあたしがバイト辞めてたし、チカも参加しなかった。
あたし一人家に居るからって(笑)


真香「ねぇねぇチエさん、忘年会何着てくの?」

「え…別に、考えてなかったけど…」

真香「えぇ(笑)ちょっとくらいお洒落しないの?」

「んー…お洒落…いるかな…」

真香「いるでしょ♪!…だって飲み会だよ?」

最近、バイトで入った大学生のマナちゃん。

確かに、学生のマナちゃんにしてみたら飲み会は楽しみだろう。
だけど、チカの居ない飲み会が楽しみな訳がない。

「そっか…でもあたしは普段着かな…」

真香「えー…ねぇユカさんは?お洒落するでしょ?」

佑加「んー…まぁ、普段着ではないかもしれないけど…そこまでじゃないかな(笑)」

真香「駄目ですよ!二人とも!…そんな事言ってたらどんどん老けちゃいますよ!」

鼻息荒く言われたけど…
そもそも、チカの居ない飲み会にお洒落なんてしてったら、絶対叱られる。

ちょっとスカート履いてくだけで叱られたのに(笑)

「でもねぇ…チカの前以外でお洒落する意味がないからね(笑)」

佑加「…分かる(笑)」

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