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第10章 当たり前を守る為


お湯に浸かるあたし。
自分を洗ってるチカ。

「…チカって…傷、たくさんあるよね…」

智翔「んー?…あぁ、チエに会うまで喧嘩ばっかしてた所為だ(笑)」

「背中のが一番大きいね?」

智翔「あー…パイプで殴られたからな(笑)」

シャンプーしてるチカの背中に触れた。
『…痛かった?』って聞けば、『もう覚えてねぇ(笑)』って言われて、そっと撫でる。

智翔「男は傷だらけでもいい。…けど、チエの綺麗な肌に傷が付くのはマジで許せねぇ…」

言いながら浴槽に入ってくる。
抱き締めて袋の被った手を凄く凄く優しく撫でるチカ。

「あたしだって…許せない…たぶん、チカのこの傷もこの傷も…その時一緒に居たら、耐えられなかった」

智翔「フッ(笑)…別れる?」

「んーん。…仕返しに行く(笑)」

智翔「ははは(笑)」

ゆっくり浸かって、お風呂から上がったら、やっぱり髪を乾かしてくれる。

抱き上げられてベッドまで運ばれた。

全身、隅々まで触れて。
優しくも温かいチカの愛撫。

「んぁ…チ、カ…ごめ、ん」

智翔「…何が」

「今日…チカに、してあげられ、ないから…」

智翔「フフ♪いいよ(笑)…治ったらしてもらう♪」

これまで幾度となく重ねてきた身体。
いつもいつも、チカは優しく抱いてくれる。
行為自体は激しいし力強いけど、雰囲気も表情も…チカの根本が優しいから、全身が幸せに満たされる。

最後にキスをしてギュッと抱き締めてくれる瞬間が、本当に好き♪

智翔「手、大丈夫だったか?」

「ん♪平気♪」

それに。
こうして必ず気遣ってくれるのも、愛されてるって思えるから嬉しいんだ♪


ユカちゃんは一週間休んだ。

あたしは酷く力を入れなきゃ痛みもないから、休まずバイトに行った。
チカは休んだ方がいいって言ってたけど、ユカちゃんが休みなのに二人も居ないとなると大変だろうから。

普段はレジはもちろん、品出しや在庫確認に賞味期限の確認なんかもあって手に力を入れなきゃならない事が多いんだけど…
おばちゃんたちの気遣いで、良くなるまでレジに回してくれてる。

よく来てくれる顔見知りになったお客さんに、『大丈夫?』とか『可哀相に…』って声を掛けてもらえて、時々遅いって文句も言われるけど…

普段はお年寄りだとカゴを持ってあげたりしてるんだけど『大丈夫よ?』って笑ってくれてた。

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