
Restart
第2章 新世界
リビングのソファに見える後頭部。
ゆらゆらと紫煙が見えた。
「…おは、よ///」
智翔「おはよ♪…眠れたか?」
「……ん///」
あんまり、とは言えず。
大きな欠伸をするチカの方があたしの所為で眠れなかったんじゃないかって、申し訳なくなる。
あたし、やっぱり邪魔なんじゃないだろうか。
智翔「…ハァ…お前なぁ…好きな女が隣で寝てんのに、すんなり眠れる訳ねぇだろ?」
「…ほら…やっぱり、邪魔なんじゃん…」
智翔「俺だって男なんだよ。手出さない様に必死で堪えたんだって」
「手……ハッ///」
智翔「ばぁか(笑)…鈍いな、お前(笑)」
楽し気に笑って、額にキスされた。
煙草を咥えたまま、『…腹減ったなぁ』って呟くチカに『…何か、作ろっか?』って言ってみた。
智翔「…マジで?」
「……そんな、期待はしないでよ?…大した物、作れない、から」
ポンポンと頭を撫でて『食いてぇ♪』って言うから、冷蔵庫を眺めて。
「…ビール」
智翔「あー…まぁ…不良ですから(笑)」
悪びれもなく笑ってた。
米を炊き、味噌汁を作り。
卵焼きを焼いた。
「何にもないから、これしか出来なかった」
智翔「…美味そうじゃん♪」
嬉しそうに食べ始めたチカ。
『美味い』って言葉にホッとして笑みが溢れる。
ジッと見つめられて、キスされた。
「…///」
智翔「フハッ(笑)…なかなか慣れませんな?」
「…慣れ、ないよ///…そんな、の///」
智翔「そっかぁ(笑)…この先進むのはまだまだ先の話かぁ(笑)」
「…この先、って?…何?」
智翔「んー?…キスの先♪」
首を傾げるあたしの耳元に唇を近付けたチカが『…セックス♪』って囁いた。
思いっきり肩を叩いてやった。
キッチンに逃げたあたしを見て、爆笑するチカの笑い声は、あたしの胸の中を温かくしてくれた気がする。
それから、あたしはずっとチカの部屋に居る。
親からの連絡は未だなくて。
学校の担任から一度だけ連絡が来た。
出なかったけど。
昼間、チカに連れてってもらって家に着替えを取りに行った。
誰も居ないと思ってたけど、兄貴が居たらしい。
靴があったから。
部屋から大きな鞄を手に家を出る。
チカのマンションにまた戻った。
夕方、兄貴から電話が掛かってきた。
昌也『…知恵?…お前何処に居んだよ』

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