
Restart
第9章 平穏な日々を…
わざと不貞腐れたんだけど、涙目にまでなるチエ。
「…怒ってる訳じゃねぇよ…チエがあんまり姉貴姉貴言うから、つまんねえって思っただけ」
知恵「…ごめん、チカ…」
「いいけど」
知恵「嫌だ…ねぇチカ…」
「フハッ(笑)…大丈夫、マジで怒ってねぇから(笑)」
知恵「本当?…ごめんね?」
泣きそうにまでなるチエがマジで可愛いと思う。
頭を撫でれば頬に可愛らしいキスをする。
何だか上手い事手のひらで転がされてる気がしてきた。
この日から、チエは暇さえあればブーケを作り。
俺が帰る頃には片付けてあった。
バイトは姉貴の結婚式が終わってから行くらしい。
店側としては早く来てほしいらしいけど。
チエと俺の分のパスポートを作り、姉貴の結婚式まで後一週間。
「…チエ?携帯鳴ってねぇ?」
知恵「ん?…本当だ……え?店長?」
電話に出たチエは困った顔しながらも『いいですよ?』と笑う。
どうやら急遽バイトを頼まれたらしい。
『風邪で二人も休んじゃったって…』と。
だから明日1日だけ行く事になった。
ブーケは既に出来上がってて、今はイヤリングを作ってるチエ。
それを慌てて片付け始め、明日バイトに行く為の用意を始めた。
「…忙しそうだな(笑)」
知恵「うん…ごめんね?チカ」
「何が(笑)?」
知恵「全然チカとゆっくり出来てないから…」
「ははは(笑)いいよ、楽しそうならそれで」
ソファでビールを飲んでた俺に、チエが駆け寄って来る。
勢い良く抱き付いた。
知恵「んー…やっぱり断れば良かったな…」
「フハッ(笑)…ごめんねって言いながらお前が寂しいんだろ(笑)?」
からかうつもりで言ったのに、すんなり頷いたチエに笑った。
抱き締め返せば『チカの匂い好き♪』って笑う。
朝、弁当を受け取って『気を付けて行けよ?』ってキスをして玄関を出た。
その日、バイトに出掛けたらしいチエは、和の彼女が物凄く喜んでたって帰って来てから嬉しそうに話す。
姉貴の結婚式前日。
実家に行った俺たち。
空港まで一緒に行こうってお袋が誘ってきたから。
大きなキャリーバッグに大きな鞄。
予定じゃ4泊5日。
俺の物なんて本当に僅か。
半分以上がチエの荷物。
まぁ。
そうは言っても、この殆んどはチエが姉貴に渡す為の荷物だから、向こうに着けばかなり量は減るんだけど。

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