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第2章 新世界


派手で大きなバイクを押して、チカの前に停められた。

侑くんが来て、一枚の服をチカに渡すと、それをバサリと羽織った。

漫画で見た事ある…

「…特攻服…」

思わず呟けば、ニヤッと笑ったチカの瞳が変わる。
隣でショウも同じ服を羽織って。
よくよく見れば、ここに居る人たちは皆、色とりどりの特攻服を着てた。

真っ黒いそれ。

腕に金色の"智翔"って刺繍。
ショウの腕にも金色の刺繍で"翔"って書いてある。

「……格好、いぃ…」

智翔「フフ♪…惚れてくれた♪?」

「…///」

智翔「ははは(笑)…行くぞ♪?」

笑ってても、やっぱりマンションに居た時のチカの瞳とは少し違う。

バイクに跨がったチカが、手を差し出す。
掴んだその手に引かれて…
何とか不細工ながらもチカの後ろに跨がった。

侑「チエさんチエさん♪…これ。寒かったら困るので、着てください♪」

侑くんに渡されたのは、黒いMA-1。
広げて見たら、腕に"智翔"って刺繍。

「……チカ、の?」

智翔「あぁ♪…寒いから着とけ♪」

翔「フフ(笑)…チカが自分のもん着せるなんてな(笑)…チエちゃん、こいつの本気に応えてやってよ♪?」

何処までも楽し気なショウ。

この時はまだよく分かんなかったけど。
とりあえず寒いらしいから、それを羽織ってみたら当然大きくて。
ふわっとチカの匂いがして、胸がキュッとなった。

潤紀「行くぞぉ!!」

『おぉぉぉ!!!!』

ジュンくんが声を張り上げて。
チカがバイクのエンジンを掛けて、ゆっくり走り出すとあちこちからエンジンの音がする。
『チカさん!』って口々に叫ぶ人たち。

倉庫のフェンスを抜ける頃、後ろにはたくさんのバイクと車が着いて来てた。

直ぐ後ろにショウが居る。

チカの腰に腕を回す。
ポンポンと手を撫でてくれるチカ。

数分走ったら、大きな道路に出た。

本当にゆっくり走るチカ。
『…ショウ』って声を掛けたら、隣を走ってたショウが少しスピードを落として後ろに下がった。

瞬間…

物凄い数のバイクたちがチカのバイクを追い越していく。

テールランプの波が、物凄く綺麗…

「…凄……綺麗…」

智翔「フフ♪…いいもん見せてやるっつったろ♪」

「…うん♪…綺麗♪」

智翔「良かった♪」

『…ありがと』って囁いたら、あたしの手を、キュッと握ってくれた。

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