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第8章 新たな生活


いつの間にか後ろに居た店員に言われて、少し照れ臭そうなチエにブーツを買ってやった。
高くはないそれ。
嬉しそうなチエにこんな安いもんでもこんなに喜ぶチエがやっぱり可愛い。

知恵「ねぇ…チカは?…何か、似たようなのないかな…」

何処までもお揃いがいいらしい(笑)

店員に買ったブーツと似たデザインの物を出されたチエが、俺に履いてみろと言う。

知恵「どう?」

「あぁ、まぁ。履ける」

知恵「キツい?大きい?」

「…いや、大丈夫」

今日一の笑顔のチエ。
結局俺のまで買った。

店を出ればやっぱり手を繋ぎ、鼻歌まで歌い出すから思わず笑ってしまう。

そんな。
とても豪勢とは言い難いクリスマスを過ごした。


年末ギリギリまでバイトしてたチエ。

大晦日に実家に帰った。

知恵「ただいま♪」

「…ただいま」

母「あらお帰り二人とも♪」

知恵「…お姉ちゃん帰ってるの♪?」

母「そう、さっき着いたの♪」

俺を置いてさっさと入っていくチエ。
お袋が笑って俺の肩を叩いた。

『お姉ちゃん♪』ってチエの声を聞きながら靴を脱げば『あらお揃い♪』ってお袋にまた笑われる。

リビングに入れば…
姉貴が彼氏を連れてた。

ブロンドの…
目の青い、外国人。

姉貴とハグしてるチエ。

美奈「彼氏のブライアン///」

照れ臭そうな姉貴。
『初めまして…』とチエが少しずつ俺に近付いた。

ライ「初めまして、ブライアンです。…チエ、ちゃんとチカ、ですね?」

とんでもなく日本語が上手かった。

親父がリビングに来てチエと俺に声を掛けた。
何となく、親父の居心地が悪そうな気がする。
それは恐らく彼氏が外国人って事への違和感みたいなものだと気付く。
それでも。
チエを受け入れた時ほどじゃないにしても、受け入れようとしてるのは分かった。

日本の大晦日を初めて経験したらしい彼。
しきりに感動してた。

目の前でピッタリくっ付き軽くイチャ付く、見た事ない姉貴の表情に戸惑う。

知恵「フフフ(笑)」

「…ん?」

知恵「チカ、複雑そうな顔してる(笑)」

「…初めて見たからな?あんな姉貴」

知恵「フフ♪でも幸せそう♪」

嬉しそうに笑うチエの頭を撫でれば更に笑うから。
『…お前もな?』って小声で囁いた。
ほんの少しだけ恥ずかしそうながらも頷いたチエ。
お袋が一番嬉しそうだった。

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