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第8章 新たな生活


「…もう…そんな?」

知恵「フフ♪…ちょっとだけ早く帰ってきた(笑)」

額を合わせたチエのそこはひんやりと気持ちいい。

知恵「…まだ、熱いね?…辛い?」

「…ハァ…怠ぃ……けど、寒気はなくなった…ッゲホ…」

知恵「…薬、飲む?」

「…いや……まだ、いい」

洗濯するから、用があったら呼べと、出ていった。

ずいぶんとあっさりしたもんだ…

自分が熱出せば行くなだの手握れだの言うのに。
若干いじけ気味な俺。
そんな自分自身がおかしくて笑える。

パタパタ聞こえる知恵が動き回ってる足音。

知恵「…大丈夫?…何か、飲む?」

「…いや…ッゲホ…大丈夫」

また、出ていっては家事をする。
何だかんだと寝室に来ては、声を掛けてくチエは、本当はやっぱり傍に居たいんだろう。
だけど熱のある俺をそっとしておいてやりたいって思いもあるから、こうしてちょこちょこ声を掛けるんだと、気付いてみればやっぱり笑ってしまう。

知恵「…どうしたの?」

「…何、が?…ッゲホ…」

知恵「一人で笑ってる……あ、熱で変なの見えてる?え、大丈夫?ねぇ病院行こ?」

「…ハァ…ッゲホ…大、丈夫…ッゲホ…」

知恵「本当にっ?大丈夫?」

「…ッゲホ…ッゲホ…大丈夫(笑)…お前が、家のこと、してるのに…ッゲホ…覗いて、くから(笑)」

ムッとした顔のチエが、可愛くておかしくて。

また寝室を出ていく。

時々、記憶がなかったり曖昧なのは寝てるからだろう。

知恵「…うん……うん、大丈夫だと思う……分かん、ない………今は、寝てる………分かった…」

声がして目が覚めた。

リビングにふらふらと出れば、携帯片手にチエがソファに座ってる。
『…誰?』って俺の声で、吃驚したらしい。

知恵「吃驚したぁ…起きて大丈夫?」

「…ッゲホ…誰だっつってんの」

知恵「あぁ、お母さん。たまにはご飯一緒にって言われたの。けどチカが熱出してるからって」

ソファに座れば心配そうな顔して額に手を当てた。
『…まだ熱いね』って眉を垂らす。

「…フゥ…熱なんか、久々だわ…」

知恵「お母さんも、チカが熱なんて珍しいって言ってた」

「…あんま、寝込んだり、した事…ッゲホ…ねぇから、な(笑)」

知恵「チカ…病院、行く?」

不安そうな知恵が少しだけ泣きそうな顔するから、頭を撫でて抱き締めた。

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