
Restart
第2章 新世界
マンションから車を走らせて、着いたのは海の側の大きな倉庫。
金網のフェンスに囲われたそこに…
何十台と並ぶ、バイクと。
数台の車。
侑くんの運転する車が入って行くと、並んだバイクたちが、道を開ける。
「…凄」
思わず声が漏れた。
隣で小さく笑ったチカ。
侑「…まだ今日は少ない方っすよ(笑)」
「え…」
侑くんの言葉に視線をチカへと向ければ、やっぱり小さく笑う。
大きな倉庫前に車が停まる。
侑くんがドアを開けて、チカが降りると物凄いたくさんの『お疲れ様です!』って声。
あまりの声に、ちょっとビビって車から降りられなくなった。
侑「…チエさん?」
「…ゥ゛…ご、ごめ…」
智翔「ほら。おいで?」
チカの差し出された手を、ジッと見つめるあたし。
優しい顔のチカに…
「…あたし、なんか、この中に、入って…大丈夫、かな?」
智翔「"なんか"って言うなっつってんだろ。…大丈夫だから。おいで」
ゆっくり、チカの手を握るあたしを引き上げてくれる。
『今日だけちょっと我慢してくれな?』って囁いたチカが、あたしの肩を抱き寄せた。
倉庫の中は、見た目通り物凄く広くて大きい。
『お疲れ様ですっ!』
たくさんの声に、やっぱり少し怖くて。
チカの腰を少し掴んだら、肩に回った手がキュッと更に引き寄せた。
翔「よぉ♪お二人さん♪」
智翔「よぉ♪」
一番奥に大きなソファがある。
その横の一人掛けのソファにショウが座ってた。
あたしを見て、ショウが優しく微笑んでる。
ソファに座るチカが、あたしの手を引いて隣に座らせた。
潤紀「お疲れ様ですチカさん、チエさん♪」
翔「あ、そいつね?潤紀。…チームの纏め役だね♪」
潤紀「初めまして♪ジュンって呼んでください♪…よろしくお願いします♪」
「…よろし、く、お願いします」
潤紀「本当だ、可愛いっすね♪」
智翔「…ッチ」
翔「フハッ(笑)…殺されんぞ?ジュン(笑)」
潤紀「やめてよ(笑)…俺女居るの知ってるでしょ(笑)」
翔「あはは(笑)……あー…チカ、もう全員に話いってっから、改めてはいいだろ?チエちゃん可哀想だしよ(笑)」
智翔「あぁ」
何だろう…
さっきまでのチカと、雰囲気が全然違う。
優しくてふんわりしてたのに…
これが、マンションでさっき聞いた"天辺のチカ"ってヤツだろうか。

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