
Restart
第2章 新世界
それから、子供みたいに泣きじゃくるあたしを、チカは絶対に嗤ったりしなかった。
寧ろ、優しく抱き締めたまま何度も『大丈夫』って言ってくれて。
「…ック……フゥ…」
智翔「…大丈夫か?」
「…ハァ…ごめ…」
智翔「謝る事ねぇよ。大丈夫。…チエ?俺が守ってやる。何があっても、傍に居る」
真っ直ぐに見つめて来るチカの瞳が、力強くて。
嘘でも嬉しいと思う自分が居た。
「…あり、がとぅ…慰めでも、嬉しい、よ」
智翔「慰めでこんな事しねぇ。…今はそれでもいい。俺の本気、見せてやるよ(笑)」
真剣だったチカの表情が、ニヤリと怪しい微笑みに変わった。
信じて、いいのかな?
ずっと何年も、誰かを信じる事なんか出来なかった。
また、最後には…
嗤われて、一人ぼっちになるんじゃない?
そんな思いが、チカを信じきる気持ちにブレーキを掛けてた。
散々泣いたあたしが落ち着いた頃、チカの携帯が鳴った。
智翔「…はい」
侑『時間ですが、出られそうですか?』
智翔「今行く」
ポンポンあたしの頭を撫でたチカ。
智翔「チエにいいもん見せてやる♪」
楽し気に笑ったチカに、また手を引かれて部屋を出た。
来た時みたいに侑くんが車の傍に立ってて。
「…あ」
智翔「ん?」
「…顔、洗って来れば良かった」
智翔「フフ(笑)…大丈夫♪そのままでも可愛いから♪」
泣き顔のままだった事を思い出したあたしの呟きに、チカが笑って瞼にキスをした。
「…ちょっ///!!」
智翔「フハッ(笑)…凄ぇな?一瞬で真っ赤んなった(笑)」
絶対見られた///
本当にやめてほしい///
恥ずかしくて俯いたまま、車に近付いたけど、侑くんは見えてなかったのか全然普通だった。
いや…
絶対、見えてた…
優しさ、だろうか…
車に乗ったあたしの肩をそっと抱き寄せるチカ。
恥ずかしくてやっぱり俯く。
侑「チカさん?…チエさん可哀想っすよ(笑)?」
智翔「あぁ?何で」
侑「真っ赤じゃないっすか(笑)…せめて二人っきりの時にしてあげないと。恥ずかしがり屋な女の子も居るんすから(笑)」
侑くんに言われたチカが顔を覗き込んで『…嫌なのか?』って聞いてくるから、首を小さく振る。
「…嫌、とかじゃ、なくて///…恥ずかし、だけ///」
小さく笑って頭を撫でたけど、肩の手はそのままだった。

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