
ドSメイドは基本普通の子
第19章 バレンタインの甘い罠
――――その頃…マコトは…
「うわぁ…やっちまったぁ――――」
「どうした?チョコ――――やっぱり変なの入ってたのか?」
井手はマコトの様子にお茶を飲みながらとっさに蓋をしたチョコを指差した。
「――――あぁ…ロシアンルーレット的なチョコだった…」
井手は困り顔のマコトに「ん?」と、続きを促す。
「中…何個か…キャラメルの他に…“媚薬”が入ってるって!
ったく――――あわりさん…なに考えてるんだか…」
「“媚薬”って――――マジか?」
マコトはチョコを再び開けると…何個か割って見た。
すると、真っ赤なハートの中から透明な液体が出てきた。
無論、他のチョコは茶色いキャラメルのソースが割ると出てきた。
「うわ…真っ赤なハートって…美羽ちゃん食べてなかったか?」
「食べてたして、“甘い”って表現はなかった!多分、媚薬入りだったと思う。
しかも、そろそろ薬が効いてきている時間帯かも」
