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好き心少なからず

第7章 答え合わせ~新田×二階堂~

「役で応援したら、義務になっちゃうじゃない」

しかめっ面をして、何故か僕を意地悪くにらむと

「私は自分が応援したい人を応援したいの」

そして、髪の毛を肩の後ろになびかせると、ふふっと笑みを浮かべた。

「もちろん、好きな人は別格だけどね」

ああ、そうですか。

もう惑わされないぞ。

「だったらその人を応援してあげなよ」

すると絢音は何度か瞬きをして、髪を耳にかけた。

「うん、そうね」

短く答えると、役割を書き込んでる僕の手元を覗き込むように身を乗り出してきて…

何か、めっちゃいい匂いがする。

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