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好き心少なからず

第38章 法事~曽根崎×二階堂~

その横で、タエがキョトンとして聞いた。

「栗原くん?その人がライバルなの?」

その問いに、思わず笑ってしまう。

「ライバル…ってか…」

球技大会の時。

シングルスで直接対決になって…

試合は、俺が勝った。

んなもんは当たり前の話で…

ただ、試合中。

速水の目は、完全にアイツを見ていた。

アイツのロブショットが、コートの隅ぎりぎりに落ちた時、メチャクチャいい笑顔を浮かべてて…

何だよ。

アイツの為ならこんな表情するのかよ!

そう思ったら…

「俺が一方的に好きだっただけだ」

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