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好き心少なからず

第5章 悩み相談~八神×岸田~

ぼやくような言い方に、心臓が大きく跳ねた。

「どんな感じですか?」

「同僚の先生と話してる感じ」

どういう意味?

いつもより鼓動が早くなってるのを悟られないように、机の上のペンをまとめていく。

「それは落ち着いてるっていい意味にとっておきます」

「そう!そういう返し方が女子高生っぽくないんだよな」

先生は、ぽん、と手を叩いて、面白がるみたいに笑った。

そんな姿に、もう一度ため息をつく。

先生の一語一句に、浮かれたり沈んだりする。

そんな自分が可哀想にすら感じてしまう。

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