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好き心少なからず

第5章 悩み相談~八神×岸田~

「だけど、片付けましょうよ!!」

バシンと音を立てて本の表紙を叩くと、先生は頭の後ろを掻いて

「はいはい」

そう返事をして、大きく欠伸をした。

「先生?やる気あります!?」

本気で睨むと、先生は肩をすくめて聞いてきた。

「輝穂ってさ、俺の事先生だと思ってる?」

聞かれた内容にドキッとした。

何だか心の中を見透かされてるみたい。

だけど、そんな気持ちは微塵も出さずに言った。

「ちゃんと『先生』って呼んでますけど?」

私の答えに、先生は顔を曇らせて呟いた。

「何かさ、生徒と話してる感じしないんだよな」

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