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好き心少なからず

第22章 イイコト~梶×宮下~

イライラと共に息を大きく吐き出すと、花夏に向き直った。

「…んで?何するんだよ」

花夏の傍には、木材がいくつも並べてある。

どう見ても、これで何かするつもりだろ!?

「カホンを作りたくて」

「は!?」

カホンって…アレだろ?

木箱みたいな形の、打楽器。

俺らの部内で『箱』って呼んでる、アレ。

「材料は揃えてあるんだ」

そう言って、木材を指差した。

いくつもの大きさに切り分けた角材と、ベニヤ板らしき合板。

まさか、俺が来る前に一人で切ったのか?

だから遅いって怒ってる…?

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